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十二夜

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十二夜

★ストーリー★

―――― 恋は変わり身が早い。気まぐれで変幻自在・・・ ――――

双子の兄妹、セバスチャンとヴァイオラの乗った船が難破し、妹ヴァイオラはとある海岸に打ち上げられる。兄が死んだと思ったヴァイオラは、男装してシザーリオと名乗り、オーシーノ公爵の小姓として仕えることに。
オーシーノは、伯爵令嬢であるオリヴィアに恋をしていたが、兄の喪に服している令嬢はその想いを頑なに拒んでいた。オーシーノはシザーリオに恋の使いを命じるが、密かにオーシーノへの淡い想いを抱くシザーリオにとってその命令はとても辛いものだった。
ところが、使者として訪れたシザーリオに深窓の令嬢は一目惚れ!!
令嬢に求婚中のアンドルー、思い込みの激しい令嬢の執事も加わって、シザーリオは令嬢をめぐる恋のスパイラルに巻き込まれていく。
一方、ヴァイオラがてっきり死んだと思っている双子の兄セバスチャンがヴァイオラのいる街にやって来て、物語はさらにこんがらがった方向へ…

ウィリアム・シェイクスピアとは……
イギリスを代表する劇作家である、ウィリアム・シェイクスピア。
その生い立ちは、彼の生きていた時代の資料が非常に少ないことから長らく謎とされていました。
シェイクスピア複数人説や、シェイクスピア別人説などがあがっていることからも謎の多い人物であることがうかがえます。
しかし、近年、彼の作品の熱心なファン達(研究者)による地道な研究により、厚く閉ざされていたベールも少しずつ開かれていき、残された作品以外の謎とされていた多くの部分が明らかにされています。
1564年にイングランドのストラトフォード・アポン・エイヴォンに生れたウィリアム・シェイクスピア。
父親は成功した皮手袋商人であり、町長に選ばれたこともある市議会員で、母親は、裕福な豪農のお嬢様でした。ウィリアム自身も幼い頃は何不自由ない生活をしていたと思われます。
しかし、ウィリアムが思春期の頃に、父親がとある闇市の関わっていたことから起訴されてしまい、市議職を失ってしまいました。それまで裕福だった家庭は徐々に傾き、当時在籍していたグラマースクールも中退する憂き目を見ているのです。
人生の早い段階でこうした経験をしたウィリアムだからこそ、人間の、または人生の光と影を内包した多くの作品が描けたのかもしれませんね。
ウィリアムが18歳になった1582年に8歳年上のアン・ハサウェイという女性と結婚をし、長女スザンナ、男女の双子の長男ハムネット、次女ジュディスという3人の子宝にも恵まれました。しかし、長男ハムネットは1596年に幼くして亡くなり、最終的にウィリアムの子供は長女と次女の2人でした。
その後、ストラトフォードからロンドンに転居したウィリアムは、1590年頃より俳優をしながら数々の戯曲を手がけ、1592年には嫉妬に駆られた他の作家から中傷されるほどの名声と成功をおさめていました。さらにウィリアムは大貴族お抱えの一座として知られる劇団の共同所有者となり、その劇団は国王がパトロン(庇護者)になることを約束するほどの大人気劇団となっていきました。
人生の華やぎを思う存分生きたウィリアムは、晩年は生まれ故郷に戻り、余生を静かに送ったそうです。
そんなシェイクスピアの生きた時代をかいま見られる作品が、近年映画化された「恋に落ちたシェイクスピア」(1998年、監督:ジョン・マッデン)です。
彼の書いた戯曲のようにすてきなロマンティックコメディーです。ヒロインは演劇が大好きな女優を目指している資産家のお嬢様で、その名もヴァイオラ! 意に添わぬ結婚を前に男装をしてシェイクスピア劇団へ入団してしまうのです。ヒロインの名前しかり、女性が男装をすることしかり、他にも「十二夜」の要素が少しずつちりばめられた作品にもなっておりますので、興味のある方はお芝居の予習としてお手に取ってみてはいかがでしょうか?
スタジオライフの「十二夜」で初めてシェイクスピアに触れる方も、これを機にシェイクピアの世界を堪能して下さい!!